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「ヴァン…。この戦い、貴様の勝ちだ…」
片膝をつくヴァンに視線をおろし、レイは静かに呟いた。
今であればイブリーフが介入する前にヴァンを殺すことくらい可能だろう。
だが、それすらしようとしない。
ヴァンの命を奪おうとする気すら消え去る程の実力差を見せつけられたのだから。
「貴方が貴方の道を譲れないように、私も私の道を譲りはしない。えぇ、貴方の敗北です。魔王レイ・グレイバート」
「くく…。天海聖の世界とやら、せいぜい楽しませて見せてもらおう」
「えぇ、私も楽しみにしています」
ヴァンはいつものように優しくレイに微笑みかけた―――。
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