女神と女神

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時の神クロノス。 天界でも名をはせながら、その実力の一切を明かさず暮らしていた神。 それでも名が広がっているのは、クロノスと対峙した神々がことごとく消滅しているからだ。 どれほどの噂が広がっているのかは定かではないが、天界での『時の神クロノス』といえば、死神と同義のような存在でもある。 そして、その死神を宿した少女が今四神が一人、『大地の女神』ガイアを前に立っていた―――。 「大地の女神ガイア。悪いけど、あんたの好きにはさせないかんね」 黒い長髪をツインテールにし、黒いミニスカートに黒いブーツ。 黒いシャツを緩く着こなし、上着には黒いロングコートという黒一色の少女だ。 そして、コートには金色で描かれた四つの丸印。 ひし形を形成するように描かれた丸印の中央には、全ての丸印を貫通するように十字架が描かれている。 宇宙を統治する『宇宙政府』のシンボルが描かれた紋章だ。 次期宇宙政府総帥候補、リティア・レイファン。 聖の幼馴染にして、『時の神クロノス』を宿す存在だ。
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