神帝の扉Ⅲ ～神と悪魔が歌う多重湊～

メルトダウン

魔界にある大都市エルトロード。

宇宙一広い惑星である、魔界でも大都市に含まれる都市。

農産業から水産業、金融業から通信関係に至るまで秀でている都市だ。

更には、今代の横暴な魔王に対抗するための反乱軍総本部としても活動する。

そのため、軍事力ならば魔界では魔王が暮らす大国レイヴァンの次に大きい。

そして、そこに二人の男女が戻って来ていた―――。

エルトロード内にある反乱軍基地内にある『神帝エリア』。

現在、魔界での争いを防ぐため神帝が魔界に集結している。

そのため、急遽拠点にしたのが、ここエルトロードだ。

広い軍事基地の中に設けられた建物は、兵士たちの宿舎のような建物。

中には食堂や軍義室、宿泊設備も完備してある。

そこが現在の神帝の拠点だ。

そして、この神帝エリアの入り口付近に黄金色の光の粒子が集まっていた。

粒子は次第に直径二メートル程度の円に形成されていく。

すると、光の中から二人の男女が姿を現した。

光は平らなもの。

奥などないが、男女は光の中から当然のように姿を見せたのだ。