紅茶派の陽菜と、コーヒー派の凛と、緑茶派のイブキ。

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「まあ、好みなんてのは人それぞれだろ」 凛が無難な言葉でまとめようとするが雅人が質問を被せてくる。 「そういや、凛は好みのタイプとかある?」 凛は「んー」と難しい顔をしながらツインテールの先を指でくるくると弄ぶ。 「好みもなにも、あたし恋愛自体好きじゃないし。なんつーか、周囲の人間の見世物にされてる感じが嫌だ。あえて言うなら、逆にイケメンはダメ。なんかムカつく」 「朗報ですね、御主人様」 「お兄ちゃん、よかったねっ」 「遠回しに罵倒されてる!? いや、凛の好みに近いならば喜んでいいんだ。ああ! でも! 男として複雑……!!」 雅人が身もだえていると、凛が雅人の顔全体を眺めながらフムフムと頷く。 「雅人ぐらいがちょうどいいんだよ」 「お、おお!? これはひょっとして凛が俺の魅力に気づいてデレ――――」 「全く良心を痛めずに痛めつけることができる男だからな!」 「正直そんなことだろうと思ってましたよ!」 凛曰く、雅人は『リップス〇イムの端っこにいそう。名前知らんけど』な顔だそうです。
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