ギブ・ミー・カフェイン

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雅人が顔を横に向けて首筋を掻いていると、凛が今度は小悪魔的な笑みを向けてきた。 「ははーん、さてはあたしの美貌に見惚れたか?」 これでもかつては告白が絶えない美少女として凛にもそれなりのプライドがあり、ほんの照れ隠し的な冗談で言ったつもりであった。 そして雅人のことだからまたセクハラじみた切り返しでもしてくるだろうと思っていた。 しかし。 「あ……それは……その……まあ、そう、だな……」 「……」 顔を赤くしてのその予想外のリアクションに、凛は自分から振っておいて慌てふためくことになった。 「いや待て待て待て! そういうリアルな返し止めて!? 調子狂う!」 「そ、そうだよな、アハハ……」 そう言ってぎこちなく後頭部を掻く雅人。 「……」 「……」
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