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しかし袖を引かれて廊下を早足で駆け抜ける雅人は申し訳なさ気に、
「あー、ゴメン。俺コーヒーで腹壊すからさ」
「けっ! 軟弱スイーツ野郎め。そのままⅡ型糖尿病になって足の指腐らせちまえ!」
「だから何なんだよその理不尽かつ具体的な罵り方は!?」
前を歩く凛は雅人のツッコミに鼻息で返す。そして、一度ちらっと雅人を見てから視線を外し、どこか落ち着かない様子で左手でツインテールをくるくると弄る。
「あー。あと、カフェイン摂取したら、今日はあたしの部屋でゲーム大会な。二人で。地球〇衛軍2を中古で買ったはいいが一人じゃクリアしきれなくてさ」
「おおう!? うん、オッケーオッケー。ついに凛のデレフラグ――――」
「その言葉を待っていた!」
「ぁがっ!?」
スパーンと、後頭部を景気よく叩かれる。
「やー、やっぱ雅人はこうじゃないと」
「痛ぅ~。まだ殴るのかよ」
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