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(こ、これはまさか!)
雅人も寝起きの脳いえど、イブキと凛の間がなんだか妙な空気になっていることはわかる。
(二人の美少女が俺を取りあっているのか!? いやそうに違いない! ならばぼんやりしている場合ではない!)
基本的にはありとあらゆる事象を自分の都合よく受け止めることができる脳内花畑男こと雅人はすっくと立ち上がる。
「凛、イブキさん、聞いてくれ!」
「んだよ?」
「はい。何でしょうか?」
凛とイブキの冷ややかな視線をがっつり受け入れて、雅人は満面の笑みで宣った。
「安心しろ二人とも! 俺はきっちり平等にみんなを愛しているから!」
「黙れ」
「黙りなさい」
「すみませんでした」
美少女二人に睨まれ、不可視の力が働いたがごとく、即刻土下座だった。
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