2318人が本棚に入れています
本棚に追加
そんな雅人を見下す目線が二組。
「おいおい、そんなすっからかんの頭下げられても何の重みも感じないんだが?」
凛が昭和の邦画に出てくるヤクザのように、雅人の後ろ髪をむんずと掴む。
「確かに、叩いたらきっと良い音がするのではないでしょうか」
イブキも眼鏡の弦を弄りながら、生ゴミの袋をつつくカラスを見るような目を向けた。
一分の隙もない見事な土下座をする雅人の汗腺からは、謎体液の分泌が止まらない。
この場で思うことはただひとつ。
美人のキレ顔、超怖い。
最初のコメントを投稿しよう!