夜更かしは自己責任で

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「もう、おにーちゃんをいじめちゃだめですぅ。みんな仲よくするですっ」 いちご柄のスリッパをパタパタさせながら、雅人のもとに駆け寄り膝をつく。 そして雅人と目線の高さを合わせ、幼子のように純粋で、聖母のように慈愛に満ちた笑みを見せた。 「ねっ? どうせならみんな笑ってるほうがいいですよね? おにーちゃん?」 「ぅはぁあぁっ!?」  陽菜の笑顔は、精神的に弱っていた雅人の自制心をたやすくへし折った。 完膚なきまでのオーバーキルである。 「ねぇもう抱きしめていい!? 抱きしめちゃっていいかな!? お兄ちゃんもう限界だよハァハァハァハァ」 理性を奪われた雅人は恍惚の笑みで息を荒くして、病人のように震える手を陽菜の肩に伸ばし―――― 「あたしの妹に手ェ出すな! この性犯罪者! 浮気者!」 「以前から思っておりましたが御主人様はロリコンなのですか? そのような嗜好なのですか? いえ、別にいいんですけどね? いいんですけどね?」
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