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イブキの眼鏡の奥では切れ長の目が鋭く光る。
しかし雅人は全く怯まず「ははは」といつもの憎めない笑顔で返す。
「参りましたね。その眼鏡ごしに愛の篭った熱っぽい視線を向けられると、俺もクラッときちゃいますよ」
「そのようなものは1ミリも込めた覚えはございません」
どちらかといえば冷めた視線だったりする。
「あ、そっか」
「?」
疑念を抱きぴくりと眉を動かすイブキに、雅人は陽菜にしたのと同じようにぽむ、と柔らかく頭を撫で始めた。
「イブキさんは今日も可愛いですね」
「え、ぇえっ!?」
ボンッ、と爆発したように顔を赤くするイブキ。
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