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こういう、優芽のちょっと変わった考えを持っていて、それでいて裏表のないところがイブキは好きだった。
「優芽は、惚れ薬を使いたくなる人と出会えましたか?」
「ううん。全然。浮いた話自体が去年のあれっきり」
「ああ、告白されたんでしたっけ」
優芽は去年、大手金融業の息子で、クラスでもリーダーをやっているような男子から告白された。
そのときに優芽は目をキラキラさせて、
「君はあーしのこと好きなんだよね? じゃあさじゃあさ、改造でキカイダーにされるのと、仮面ライダーにされるのと、どっちがいい?」
と本気で答えてドン引きさせたツワモノである。
「そんなこともあったねぇ。ま、あーしのタイプじゃなかったし。結局、三日で別れを切りだされたけどねん」
「そうでしたね」
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