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(口下手なのは、自分でも分かっているんですけどねぇ)
緩慢に首を回して、プチ騒動の原因となった洗濯物の塊に目を移す。
(今日の洗濯物の担当は凛でしたね。まったく、凛はまた間違えて……あら?)
普段は脱衣所に置くはずのタオルもここにあった。
(しょうがない。御主人様がお風呂に入る前に持っていかないと)
眼鏡のツルをいじってから、重い足どりで部屋を出た。
―――――――
風呂場へ向かう途中、曲がり角の向こうで雅人と凛が何か話しているのが聞こえた。
イブキは人が話している所に割り込むのが苦手なため、二人の会話が終わるまで角で待つことにした。
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