相手の目を見て話しましょう

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放課後に特に用事のないときは待ち合わせをして、優芽も含めて五人で帰ったり寄り道したり夕食の買い出しに行くことにしている。 待ち合わせ場所である下駄箱近くにいると行き交う生徒達が目に入り、基本的にあまり他人に興味を持たないイブキであったが今日ばかりは女子生徒が気になる。 (言われてみれば、確かにみんな華やかさがありますよね) メイク、髪型、小物、鞄、どれ一つとっても、気を配っているのがわかる。 「どしたのイッチャン。ぼーっとして」 「あ、いえ。他の人が、どう見た目に気をつかっているかを見ているところです」 「ほほう。ほうほうほう、これはこれは。じゃあさ、イッチャンも何かしてみたら?イメチェンとか」 「イメチェン、ですか……」 何かを変えるというのは、安定志向で面倒臭がりなイブキの嫌うものであった。
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