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「そうそう、イッチャンにさ、イメチェンを勧めてるんだけど。眼鏡をコンタクトにするとか、髪変えるとか。マー君はどう思う?」
「そうですねぇ……」
イブキの方に体ごと向いて目を合わせてくる。
(あ、あぅ……! 無理! 今、目、見れない!)
でも、目を離したいのに、離せない。
焦れば焦るほど、心臓は落ち着いてくれない。
そんなテンパったイブキに、雅人はやんわりと微笑んだ。
「俺は、今のイブキさんが好きですよ」
(ーーーーーーッ!!!!)
イブキは心の中で、声にならない絶叫を上げた。
もう何度も言われ慣れているはずの言葉なのに、今回は違った。
相手を意識している上、卑屈になりかけているときに、言って欲しい言葉だった。
自分を肯定してくれる、言葉。
「ありゃ、そう? だってさ、イッチャン」
「え、あの、い、いえ、私も、このままで、いいと思います」
噛みまくりだった。
一呼吸置いてから返事をすればいいものなのに。その余裕すらないことに思わず頭を抱えたくなった。
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