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「ふむ、ではマー君は先に帰って看病してるがよろし」
優芽のその言葉に何を思ったのか、陽菜は頬をほんのりと染める。
「あ……お兄ちゃんと、イブキお姉ちゃんが、二人っきりで看病ですね……」
「おやおや? ナニか想像しちゃった? ハルにゃんのムッツリさんめ! うりうり~」
「ち、違いますよぉ~」
からかわれながら頭を撫でられたため、陽菜はわたわたと手を振りつつ目を泳がせる。
そんな陽菜と優芽のやり取りを見て、凛は雅人に、ビシッと効果音が鳴りそうな勢いで人差し指を突き付けた。
「ま、確かに。ねーさんが弱ってるからって、そこにつけこむマネしたら許さねぇから」
「おお、怖い怖い」
「もしなんかあったら……そうだな、お前の爪の間に釘を打ち込んで、そこに熱く溶けたロウを流しこんでやる!」
「いつの時代の拷問だ!? 想像しただけで爪がカユイ!」
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