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「ｸｽｸｽ。あっと言う間に逃げられましたね」
隣にいる大原先生は一瞬びっくりした顔をしたが直ぐに笑い出した
「笑ってる場合ではありませんよ」
大原先生を一見し
まぁあれ位じゃ簡単に変更なんてしないでしょうけど…
と言う正直な感想を伝えた
私はため息をついた後席を立ち
キッチリ絞めていたネクタイを外しながら扉の方へ向かった
反動で少し開いた扉を見ながら
「…鍵、閉めていたらどうしてたかな？」
ボソッと呟いたのが聞き取れなかったのか「え？」と言う大原先生にふっと笑い
「何でもありません」
と返し私も部屋を出た
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