変化

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また見透かされそうで、恐る恐る視線を上げれば少し苦笑気味の顔。 「他にあげたい奴いるならいいんだけどさ…」 もう教室に戻っていい、と言って彼は再び作業を始めた。 ー予鈴が鳴るまであと少し 『…ねぇ、放課後ってココにいる?』 「居る…多分…」 背を向けて尋ねればただ声だけが返ってくる。 カバンは教室に置いたまま 今からじゃ戻って来れないからー 『放課後ココに居るなら、岡山にあげるよ。ーーおいしいかどうかは知らないけどっ!!』 そのまま行こうとした瞬間、彼が手を掴んだ。 「沙耶が恭香の料理美味しいって言ってたし、ぜってぇウマいに決まってる… 待ってるから約束な?」 その笑顔にあの時とは違う痛みがはしって、何故かあたしは泣きたくなった。
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