第1章~なにがミラクルか分からないミラクルバー~

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「姉さん…」 階段から降りてきたのか、その女性は背中に赤ん坊をおんぶして階段の前に立って居ました。 背はさほど高くなく、黒髪に凛とした表情をしている女性。 間違いなく、私の姉、相模明海(アケミ)であった。 「あ、社長。 お疲れ様です」 「社長ぉお! 今日もお美しいですね!!! とりあえずお疲れ様です!」 「お疲れ様、昴。 ミクちゃん、声のボリューム下げなさい。 誠(マコト)が起きるわ」 「はい!! わっかりましたぁああ!!」 「はぁ… まぁ良いわ。」 良いのかい。 ミクちゃん姉さんの言ってること理解してないよ って社長ってなんですか社長って。 「8年もの間… 何が起こったんだ……」 理解できないまま、私の消えそうな声は三人の会話によって消されたのであった………
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