序章~帰郷~

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序章~帰郷~

とある小さな町のとある居酒屋。 店に客は少なく、数えるほどしかいない。 その店の中央の席で向かい合う男女が居た。 男性はまだ若く、10代後半 黒い髪に白いメッシュが入っており、右目には灰色の眼帯を掛けていた。 女性も若い。赤いストレートの長い髪。 女性は左目に茶色の眼帯を掛けている。 「師匠、話したいことってなんですか?」 おもむろに男性は口を開いた。 「ぁん?いやぁね、あんたと旅して早8年、あたしらの故郷、スワジ国に居た時からあんたと修行してきたのを通算したら11年… 長いもんだねぇ。」 どこか遠くを見つめる女性。 深いため息を着いた後、グラスに注がれた酒を口に入れる。 「んでぇ本題だ 仁、あんたはもう独り立ち出来るくらいに成長したよ。 だから… 実家に帰れ」 仁と呼ばれた男性、彼こそ、物語の主人公?である相模仁である…
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