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「行ってきまぁ~す」
柔らかな日差しが眠気を誘う4月頃…
櫛田と書かれた表札が掲げられた一件の家にその少年はいた。
玄関から出てきて鍵を掛けている少年の名は櫛田浩樹
寝癖による少しツンツンの髪と平均よりは中々整っている顔、しかしそれ以外はどれも普通で、クラスではあんまし目立たなさそうな見た目……。
ルックス普通、成績も普通、家は父、母、妹の平和な4人家族…
どこにでもいそうな少年、それがこの櫛田浩樹という少年だ。
「さて、学校に行きますか!」
元気良さそうに浩樹は背伸びをしつつ1人言う。
もう、父も母も出掛け、中学生の妹は早めに学校へ……
そのため、家の戸締まりを浩樹は任されていた。
しかしそれに不満も持たずに元気よく頼まれた事はする、そういう性格でもあった。
「いやぁ~……今日も平和!危ないことも非日常もなんもなし!」
そして…浩樹はそんな普通の生活に満足し、それをモットーにしていた。
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