二学期

2/12
8人が本棚に入れています
本棚に追加
/139ページ
「夏希姉さん、今風呂上がり?」「・・・うん。宏之も入るの?」「いいや、顔を洗いに来ただけだよ」 「・・・そう、顔を洗ったら、ご飯にしましょう」 「あいよ」 夏希姉さんは周りよりも話すテンポが遅いが、勉学にしては周りよりもずば抜けている。 そして、生徒会の副会長をしている。 そのためか、一部の人達から天宮生徒会とも呼ばれている。 夏希姉さんと別れ、顔を洗っていると、 「ん?おはよう宏之」 「おはよう秋乃(あきの)」 この人は秋乃、天宮家の三女で、俺と同じ二年生で、我が高のバスケ部のエースなのである。 「今日は早いのね」 「千春姉さんに無理矢理起こされたからな、嫌でも起きるよ」 「そうなんだ、・・・じゃあ、今度から、あたしが起こそうか? 勿論、・・・」 「断る!!」 「なんでよ!まだ何にも言ってないよ!」 秋乃は俺にべったりなんだから困る。 「それよりも宏之、バスケ部に入りなよ、そうしたら、あたしがいろいろ教えてあ・げ・る」 「入らないよ!お前の場合、いやらしい事ばっかりするだろうが!」 「・・・・・・・・・・アハ」 「するき満々だったのかよ」
/139ページ

最初のコメントを投稿しよう!