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黒沼隼人の周りには、気まずい空気が流れていた。
流石の黒沼も、理不尽な暴力を受けたままでは気が済まず、二ノ宮に謝罪を要求したのだ。
「で、何か言う事があるんじゃねぇか?」
「……そうだ栗歌、これからケーキ屋行こうよ」
二ノ宮の発言に水林は、その瞳を宝石のようにキラキラと輝かせている。
「人の話を華麗にスルーしてんじゃねえ!水林も、簡単に釣られすぎだ」
「じゃあ、そいう事で、バイバイ隼人」
黒沼の発言も虚しく二ノ宮は、水林の手を引いて、ものすごい早さで行ってしまった。
「あそこまで頑固だと逆に清々しいよな。流石でございますね、女子テニス部様!」
黒沼は、皮肉を言いながらもその場を後にした。
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