第一章~幸福な誘い?~

23/23

12人が本棚に入れています
本棚に追加
/205ページ
黒沼隼人の周りには、気まずい空気が流れていた。 流石の黒沼も、理不尽な暴力を受けたままでは気が済まず、二ノ宮に謝罪を要求したのだ。 「で、何か言う事があるんじゃねぇか?」 「……そうだ栗歌、これからケーキ屋行こうよ」 二ノ宮の発言に水林は、その瞳を宝石のようにキラキラと輝かせている。 「人の話を華麗にスルーしてんじゃねえ!水林も、簡単に釣られすぎだ」 「じゃあ、そいう事で、バイバイ隼人」 黒沼の発言も虚しく二ノ宮は、水林の手を引いて、ものすごい早さで行ってしまった。 「あそこまで頑固だと逆に清々しいよな。流石でございますね、女子テニス部様!」 黒沼は、皮肉を言いながらもその場を後にした。
/205ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12人が本棚に入れています
本棚に追加