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「もし侮辱やったら、『あんたは死罪』。やで?」
「あ、いえ、決してそんなつもりでわ」
伝言役の男は、からだをガチガチと震わせ、今にも泣き出しそうな顔をしている。
「東雲、それくらいにしておけ」
暦の言葉に、東雲と言われる女は素直に従った。
「そして、お前はもう下がっていいぞ」
伝言役の男はビクビク震えながら、部屋を出て行った。
伝言役の男が出た後で、暦は呆れた調子で、
「東雲、お前のような馬鹿にでもわかるだろ……」
暦は続けて言う。
「我らの敵は人でも、邪霊でもない……『死神』だけだ!」
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