第二章~ 死神は若葉と共に ~

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多くの人々が、赤丘区内会の会長の家から出てきた。 天川祭での、屋台打ち合わせを、済ませてきたのだ。 天川渡では規則として、どこに屋台を出すか、どんな屋台か等と言ったことを、事前に話し合うことになっている。 そのため、学生屋台を出す黒沼は、この打ち合わせに参加していたのだ。 「♪~♪~」 陽気に鼻歌を歌いながら、黒沼隼人は町を歩いていた。 その様子から、黒沼がどれほど上機嫌かが見て取れる。 空には黒沼を写したように、少し傾いてはいるが、暖かい太陽が輝いている。 しかし、そんな空にも時間がたつにつれ、ツンと冷たい空気の夜が訪れる。 黒沼にもまた然りである。
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