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死神教会
黒染山という、標高も低い山の頂上に位置する、死神達のアジトである。
入口には『死神教会㈱』と大きく書いてある、響きや見た目だけなら、何とも不気味な建物だ。
そんな死神教会にも夏の訪れを感じさせるかのように、周りの木々に若葉が生えていた。
そしてもう一つ、夏と共に死神教会に訪れたものがいた。
「ふぅ~、やっと着いたか」
緑地秘翠。
がっしりとした体格の背の高い男。
おまけに、緑色の紙をスポーツ刈にした、いかにも体育会系の男だ。
「何か月ぶりっすかね、この町で仕事するのは」
感慨深げにそういうと、緑地は死神教会へと足を進める。
辺りでは、若葉達が風でザワザワと揺れている。
その音は、まるで言葉を話しているようにも聞こえた。
まるでーー
まるで緑地秘翠に『おかえり』と言っているように聞こえた。
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