序章~ 黒沼隼人の日常~

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黒沼が死神になって約2ヶ月、それまでの日常と変わったことがあった。 それは、霊が見えるようになったことである。 「見えるようになってから気付いたけど……この町には、結構霊が居たんだよなあ」 黒沼隼人はあの日と同じく公園のベンチに座っていた。 死神となったあの日。 あの日、この公園で黒沼は天原さくらと出会い、死神になった。 しかし、今日はあの日とは違う。 『天川祭屋台許可証』 黒沼が持っている紙にはそう書いてあった。 「これがあれば、天川祭で稼げるぜ」 黒沼は立ち上がると、嬉しそうにスキップで公園を出ていった。
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