12人が本棚に入れています
本棚に追加
/205ページ
黒沼が死神になって約2ヶ月、それまでの日常と変わったことがあった。
それは、霊が見えるようになったことである。
「見えるようになってから気付いたけど……この町には、結構霊が居たんだよなあ」
黒沼隼人はあの日と同じく公園のベンチに座っていた。
死神となったあの日。
あの日、この公園で黒沼は天原さくらと出会い、死神になった。
しかし、今日はあの日とは違う。
『天川祭屋台許可証』
黒沼が持っている紙にはそう書いてあった。
「これがあれば、天川祭で稼げるぜ」
黒沼は立ち上がると、嬉しそうにスキップで公園を出ていった。
最初のコメントを投稿しよう!