動き出す闇

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「うそ…………でしょ…………?」 確実に倒した。 確信にも近かったその思考を打ち砕かれ、一歩、二歩と後退りするベル。その隣には、反動によって息のあがったダイケンキ。 「いつもすまんな、ライラ」 「…………親父、一人で行くなってあれほど言ったはずだぜ?」 「あれ、やっぱり怒ってる?」 「当たり前だ」 突如現れた『ライラ』と呼ばれた少年。 鋼の翼を持ったポケモン、エアームドの足に掴まり、男と同じ漆黒の衣服。 ツンツンにたてた赤い髪が、明らかに目立っている。 そしてその顔は、明らかに彼が不機嫌な事を物語っている。 「いくらあんたでも、今の状態でこいつらをまとめて相手は無理だって分かるだろうが それにあんたが直々に戦ったら、俺らの出番がないしな」 「反論も出来ないな」 男はふぅっとため息をつく。
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