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「昔、『創製の七賢者』と言われた魔術師達がいたんだ。呼称の通り七人いて、彼らが魔法の基本属性を創りだしたとされている。魔法の基本属性とは、火、水、土、風、雷、光、闇だ。そしてハーティナ家はその中で火を司った魔術師の子孫にあたるらしい…。同年代とは聞いていたけど、同じ学園で同じクラスとはな」
「へぇ~…。そんなにすげえことなんだな」
おれにはそういう話をされても、何がどうすごいのかわからないので、素っ気ない感じで返事をした。
だが郁の様子を見ている限りは相当なことのように見える。
「だって魔法の祖たる人達の子孫だぜ!?魔法界じゃ屈指の実力を持ち、ハーティナ家の火属性は、全てに於いて右に出るものはいないって言われてる程なんだぞ!」
かなり興奮した状態で郁はそう語った。
興奮した郁は自分の制御ができていないようで、勿論今がHR中なのも忘れているようで…。
「おい、そこ。少しうるせぇぞ。なにハーティナの事で盛り上がってんだ。お前ら反抗期か」
「いやっ、思春期でしょそこは」
たまらず突っ込んでしまうおれ。
その時おれを見る柏先生。他クラスメイト。
ツッコミを得て、どことなく嬉しそうなボケ。
周りのクラスメイトの微笑。
固まってしまうおれ。
郁の生暖かい目。
「これからもツッコミよろしくな、暗闇」
なんで突っ込んでしまったんだろう…。
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