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椅子に座ったままいつの間にか頭を抱えてうなだれていたおれの肩に優しく手を起き、柏先生は言ってくれた。
「よく言った。そうだ、負けるな!
お前は魔法では今は誰より劣っているかも知れないが、心は強い。
ルシェとかに何を言われても気にするな。
お前は見下してきたあいつを…そうでない他の魔術師も上回れ。越えていけ!
オレも何か手伝える事があったら出来る限り手伝ってやるからな」
その言葉に少し感動して、勇気をもらった。
柏先生は「話はそれだけ」と言って、事務作業を始めた。
こっちを見ない柏先生に深い礼をして、おれは職員室を出ていった。
頑張ろう。おれは皆を越えるくらいに頑張らなければ。
おれの中に大きな決意が生まれた。
そして玄関で郁と合流し、寮へ行き、そのまま部屋へ行った。
おれと郁は奇しくも、同じ2階に部屋があった。
そして部屋で荷解きをある程度したあと、晩ご飯を摂らずに風呂に入り、倒れこむように寝た。
明日からの期待と不安を抱きながら。
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