入学

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「―――であるからして、今君達が入学して学ぶ場、学問等は全て彼ら『創製の七賢者』のおかげで成り立っているのです。君達も偉大なる彼らを目指し、この紫天魔法学園で日々研鑽するよう―」 はっ、いかんいかん…。 ついうとうとしちまってた。 学園長の話まで聞いて自分の中で何故か安心してしまった…。 今日この日を迎えられたことを嬉しく思う。 おれ―暗闇 空(クラキソラ)は晴れて有名魔法学園の1つ『紫天魔法学園』に入学することができた。 正直奇跡だと思う。 これから、おれが来る日も来る日も夢見た魔法を使える日が来るのかと思うとわくわくする。 入学式が終わり、担任が率いるクラスで列を為して自分達のクラスへ入っていく。 そして各自出席番号順に着席し、わくわくしつつも緊張した空気の中で職員室へ行ったきり数分戻って来ない担任教師を待った。 あぁ…担任早く来い…無言が辛い…。 それから待つこと数分。 クラスの何人かは話しかけることに成功し、少しばかりの話し声が聞こえる中、おれは、待ち望んだ担任が戸を開く音を確かに聞いた。 何故か後ろの戸から。
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