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その先生は戸を開いた状態のまま数瞬教室を眺め、何かに気付いたように戸を閉めた。
いやっ、間違わないだろ普通に!?
どういうことだよ!
そして前の戸が開き、先生が入ってくる。
やっぱり少し恥ずかしかったのか若干咳払いをしながら教壇に上がった。
そして生徒全員を見回しながら一言。
「……これは間違えてもしょうがねぇわ」
え……………。
嘘だろ…………?
一瞬の間を置き、クラス中が笑いで満たされた。
クラスの奴らも前と後ろを間違うなんてあり得ないと思ってたんだろう。
だって普通に戸に窓のようなものついてるしな。
おれも笑ってしまった。
正直ツボに入ってしまって、少しの間笑いが止まりそうもない。
約2分。
教室から笑い声が無くなるまでにかかった時間だ。
その間先生は顔を両手で覆っていた。
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