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「なぁ、いいか?HR始めてもいいか?それとも死んだ方がいいか?」
先生が生きる自信までなくしちゃったよ!
え、そんなに!?
あまりに気まずい雰囲気に教室の空気が重くなる。
そんな頃、やっと先生が機嫌を直し話を始めた。
「…オレが今日からお前らの担任をする。名前は柏 将(カシワショウ)って言う。これから一年ヨロシクな」
そう言ったのは、髪は黒色無造作で眼は虚ろでどこを見ているのかよくわからない、そして顎に少しの無精髭を生やした我らが担任…柏先生だ。
「まぁ、HRなんて言ったけど特に言うこともやることもねぇんだ。だから、よし、自己紹介の時間だ」
なんて柏先生が言いだした。
…まじか。
くそっ、自己紹介なんて特技も何もねーし苦手なんだよ。恥ずかしいし。
あーどうしようなんて考えてる内に柏先生は教壇から下り、教室の前の隅にあった、あの回るイスに座っていた。
柏先生は出席番号1番の奴に目線と顎を使って教卓の前まで行って自己紹介することを暗に示し、理解した1番の奴が教卓に上がった。
「あの…何言えば良いんすか?」
「じゃあ名前と頑張りたいことと、特技なんかあればそれ言え」
とりあえず、三項目考えればいいんだな。
よし…。
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