100人が本棚に入れています
本棚に追加
<★...花姫side>
花「気持ちいいー」
凛「ほんとッ」
今は授業中だけどさぼって屋上で空を見てる。
空って不思議だなぁってあたしは思う。
こんなに大きい空は、世界をつなげている。
あたしたちが見えてる空はほんの一部分ってこと。
凛「何考え事してんの?」
花「してないよ」
凛久に声をかけられ、あたしは答えた。
凛「もうすぐ夏休みだよ?みんなでどっか行かない?」
花「いいね。みんなでキャンプでもしようよ」
洸「何のんきに言ってるんですか」
振り返るとそこには洸一がいた。
花「あれ?洸授業は?」
洸「サボりです」
満面の笑みで言う洸。
笑みと言うより無言の圧力といった方がいいような笑い方。
瞬「花ちゃんも凛久もちゃんと受けないと留年するぞ」
屋上のドアに腕を組んで寄り掛かっている瞬哉が言った。
花「冗談に聞こえないから止めてよー」
凛「花姫1年ギリ留年じゃなかったもんね」
凛久に笑われながら言われる。
1年は春の追試でぎりぎり受かったため、今は何とか2年と言ったところのあたし。
そして何気に頭のいい凛久。
花「なんで凛久は頭いいのかなあ?」
洸「花姫ちゃんがアホなだけです」
花「アホアホ言わないでよッ」
瞬「翔舞くんに教えてもらいなよ。笑」
翔舞とはあたしのお兄ちゃんで、学年トップを取るほどの秀才。
それに比べあたしは、進級できるかのラインにいる。
兄妹でなぜこんなにも違うのか…
最初のコメントを投稿しよう!