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二時間かけて大学病院に着いた。
行政解剖が始まるのは四時。 早く着いてしまった。剖研センターの所長が息子の検査をしてくれるらしい。早くても二時間検査にかかるらしい…
胸の中は複雑だった…
四時二十分、検査が始まった。落ち着かなかった。
不安だった…
本当は私が気付かなかっただけで何か病気があったんじゃないか?
ゲップが小さかったからMILKが喉に詰まってしまったんじゃないか?
私が殺したんじゃないのか? 何故あの夜に限って早く寝てしまったのか?
寝なければ、寝なければ龍希は助かったんじゃないか?
苦しかった…
検査が始まってから二時間半位してから先生が待合室に訪れた。
『お待たせしました。検査の結果なんですが、正直申し上げて、外傷もなく内部にも何も異常は見当たりませんでした。
考えられるのは、感染症か、先天性の病気か、乳児突然死症候群です。
でも感染症と先天性の病気は可能性が薄いです。
申し上げにくいんですが息子さんの細胞を顕微鏡検査にかけたいのですがよろしいですか?』
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