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―――――。
…あ、すみません。
本題はここからなのですが、少し気を落ち着かせて下さい。
…はい、それでは続けます。
母は私に近づき、靴で私の顔を蹴り上げました。
玄関に脱ぎ散らかした靴の山に私の体は叩きつけられ、全身に痛みを感じました。
そして母が一言…、
あんたが死ねば良かったのに…。
もうあの時は訳が分かりませんでした。
母のその行動の理由を探るよりも先に、顎の激痛のが気になりました。
多分骨折していたと思います。
4歳の子供が大人の本気の蹴りを喰らったのですから当然でしょう。
もちろん病院には連れて行ってもらえませんでした。
そのせいか私の顎は少しばかり歪んでいるのです。
ご飯…
いや、母の"残飯"を食べる時、たまに顎がパキンと音を立てるのも
きっとこのせいだと思います。
もうお分かりですよね。
そうです。あの日から私は母から虐待を受けるようになりました。
お父さんが死んだ理由が私なのですから、最初は自分が犯した罪を償うための罰だと思い、死刑にされても仕方ないとも思っていました。
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