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あれは、私が調剤薬局で勤めていたときのことです。
事務をしていた私は、仕事のほとんどがパソコン。
二年めを過ぎた頃から、頭痛やめまいに悩まされるようになりました。
まるで船酔いでもしているかのようで、気持ち悪くて仕方がありませんでした。
ある日、疲れた目をこすっていると、片目で見る景色が異様に霞んでいることに気付きました。
両目で見ているとわからなかったのですが、右目で見える文字が、左目では全く見えないのです。
私の視力は両目共に1,5だったのでびっくりしました。
慌て眼科というモノに行きました。
恐怖を掻き立てるあの薄暗い診察室…。
頭に電灯をつけた医者が私のまぶたをひっくり返し!!コンタクトを入れ!!目薬をさしたのです!!
もがく私を看護師さん二人がかりで抑えていました。
病院に行って気付いたのですが、白い壁を見ていると、黒い点々が無数にあり、それらは私の視点を追いかけるように移動するのです。そう、小さなゾウリムシのようなものまで。
顕微鏡を覗いてるみたいに。
それが飛蚊症というのだそうです。
おまけに私の左目の視力は0,6になっており、右目との差が大きく、焦点が合わせにくかったようです。
それが、頭痛やめまいの原因になっていたみたいです。
さらに、私の硝子体には無数の傷がついており、太陽光が入ると乱反射を起こし、余計にモノが見にくいようになってしまったようです。
車の運転はちょっと怖いです。サングラスはかかせません。
加齢、疲労によるものだと言われました。
30半ばで加齢…。
あれはショックでした。
でも、今から思えば、それはほんの序章に過ぎなかったのです。
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