12歳 ♂

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近所の公園。 ヤツはブランコに腰掛けた。 オレも隣のブランコに腰掛ける。 ルビィはリードを外され、自由に砂場に入ったり芝生に鼻を近付けながら歩いたりしている。 平和な夕暮れ。 『もうすぐ中学生かー』 キィ、キィ、と真隣のブランコがゆるく前後し弧を描く。 「だな、早いもんだなー」 オレもいつの間にかブランコを漕いでいた。 『あーそうだ、中学生らしくお前さぁ、もうちょい男らしくなれよ』 「余計なお世話だ…」 『いやマジで。そしたら多分、てか予想だけど、お前結構モテると思うよ』 「…余計過ぎるお世話だ。」 モテるという単語に一瞬つられたが、平然を装った。 『ニヤニヤすんなよ気持ちワリ』 平然を見抜かれた。 ヤツの無表情は冷た過ぎる。 故に傷つく。 「…!ニヤニヤすんなドS!」 『…ぶふっ!!』 オレはなんだかんだで、こいつといるのが楽しい。
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