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「沢谷とパティ大島……許すまじ」
放課後、一年二組。
クラスが違う純子ちゃんが当たり前のようにわたしの座席の前に座っていた。
なんだかストレスが溜まっているような顔つきをしている気がする。
そういえば、朝のホームルームが始まる前に静流さんとケンカして大騒ぎになったって聞くけど本当なのかな?
とりあえず聞いてみよう。
「あの~。静流さんとケンカでもしたの?」
「……あん?」
「ひうっ!?」
純子ちゃんが侍みたいな眼光を燃やしていた。
お嬢様は武術指導もしっかりしているのだろう。
「あ、ごめん。ごめんなさいですわ」
わたしがビックリしたせいで気を遣わせてしまった。
反省しなきゃ。
わたしの机に頬杖をつく親友に心で謝罪をする。
「で、どうかした? 何か用があるんじゃなくって?」
「あのー。静流さんと何があったのかなーって思って」
「静流?」
「沢谷さんのことなんだけど」
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