早希と優

2/16
前へ
/45ページ
次へ
俺は毎日を淡々と過ごしていた。 何かで特別喜ぶこともなければ特別悲しむこともない。 そんな俺は幼い時に母親を病気で亡くし、悟った。 人生なんてこんなものだ。 そんな俺でも不可解なことはある。 それは人の部屋でくつろぐ幼なじみだ。 「それでね、私は」 「なあ早希……お前なんでいるの?」 「え?」 その質問が理解できないようにきょとんとする。 なんでいるのではなくいることが当たり前なのだろう。 「年頃の女の子がつまんない男と話してて楽しいか? 彼氏と遊んできな」 「だから彼氏はいないって」 そう、俺の幼なじみはいないことが疑問なくらいの美少女だった。
/45ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加