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主人は現在も入院中、病院で寝たきりになっています。 まだまだ若いので介護施設への移動を薦められています。 胃ろう…所謂、胃から直接チューブで栄養を摂っている主人を受け入れてくれる施設は限られています。 あちこちの施設を回って入所の手続きをしてきました。 何処も、600人から700人ほどの入所待ち。 これではいつになるか…気の遠い話です。 運よく入所が決まっても介護保険、一番上級に当たる5級を持っていますが、毎月の支払いが施設により多少の差はあれど、10万円くらいかかります。 もしも今の病院からも移動を迫られたら、自宅介護か、他の病院を探すしかありません。 地域によって差はあれど、これが日本の高齢者、障害者の現状です。 他人事に思わないで下さい。 貴方の親も家族も…いつかは貴方の身にも必ず訪れる問題なんです。 明るい高齢化社会を築くために今私達ができることは何なのか もちろん家族を思いやる気持ちが一番だと思います。 だけど…それだけでは厳しいことを分かって欲しいんです。 気持ちよく介護ができる環境作り 高齢者、障害者に生きる喜びを与える環境作り… 私一人の力では勉強不足、力不足 できることは限られています。 こうして、活字にして私の体験を語るしか術を知りません。 それしか出来ません。 いつまで経っても不器用な人間ですから。 どうか、縁あってこの手記を御覧になった皆様… もう一度、自分の家族をこれからの近い未来の問題を考えてくれませんか? 「お父さん!今日も子供達元気で学校に行ったよ。」 今日も病院のベッドで動けない主人の頭を撫でながら微笑みかける。 仕事疲れでフラフラな自分を奮い立たせて笑いかける。 「そうか…。」 今日は少し笑ってくれた。 声も聞くことができた。 明日も頑張ろう! 子供達のために主人のために! 一日一日少しだけ前を向いて… 私は今日も次の電信柱をめざします。 完
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