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キンコン、とお空にチャイムが響いたらお片づけの時間。
西へと傾く陽の光を眺めながら、タマリは手のひらで転がしていた粘土をケースの中に押し込んだ。
5時のチャイムが鳴ったら、お迎えの合図。
そのことをちゃんと理解していたから、いつお迎えが来てもすぐに帰れるよう、後片付けは誰よりも早くにこなす。
そうして自由あそび用のテーブルをキレイに整頓すると同時に、
「たまりっ!おむかえー!!」
なんて、威勢の良い幼馴染の声が飛び込んできた。
続いて嬉しそうにテラスへと飛び出す子どもたちのはしゃぐ声。
慌ててタマリも飛び出して見れば、そこには赤色の、大事な友だちが少し戸惑ったような雰囲気で立っていた。
「っおかえりぃ、はれちゃん!」
――そう、お友だち。タマリの大切なお友だち。
けれど、保育園のお友だちとはちょっと違う。
『お…お迎えに参りました。さあ、帰りましょうタマリちゃん』
彼女は“ロボット”
タマリが生まれた時から一緒にいる、大好きお友だちなのだ。
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