無い道

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授業中も、ずっと黎くんの事を考えていた。 だっておかしい。 黎くんに会ったとき、うちのクラスにいる長期欠席中の年上のクラスメートのことだと思ったから。 だから、黎くんの存在は確かにあるはずなのに。 なのに、何で黎くんはこのクラスにいないのだろう。 分からない。   私のいない間に、何かが起きていたのだろうか。   そんな私も、半年前。一ヶ月ほど入院のために学校を休んでいたことがある。 ああ、そういえばその時からだ。 光が欲しくなったのは――。
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