帰り道

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「――大丈夫。気をつけて帰ってきてね」 少しだけ寂しかったが、元気に振る舞って電話を切る。 静かに携帯電話を鞄にしまって、小さく息を吐く。 暗闇に留まる私は、寂しい思いに身を任せて自転車のハンドルを握る。 時刻は19:00――。 冬のこの時間は、とても暗くて、寒かった。
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