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クス、と隣でヒロが笑った。 「言ってたじゃん、ユノはオールジャンルだって」 無駄に長いまつげを瞬かせ、俺の顔を覗き込みイタズラな表情で 「それに僕だって好き。 これで恋愛もの好きが3人に増えてこっちが優勢になったよ。サンキュー」 なんて言って、綺麗な歯を見せニヤリと笑った。 ……今まで。 女顔の俺が恋愛小説を好きだと言うと、大体の奴らにもしかしてアッチ系?と誤解を受け続けてきた。 それが嫌だし弁解も面倒だから言わないで隠してた。 だがしかし、こんなにも清々しいくらいハッキリ言い切るユノを見てたら今までウジウジ隠してた自分が馬鹿みたいに思えた。 それに、さっき笑ってたチャミとシアも全く興味がない訳でないらしく 「ねえ、他には!?」 と目を爛々とさせ質問を繰り返している。 「どうよ?ここは」 親友が微笑んだ。 「…はは、飽きなさそう」 俺もつられて微笑んだ。
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