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ラブレター第2章 種との出会い
海を囲っているかのように、地平線が永遠と続いて見える。砂浜を挟んで、後方には木々が深々と生えている。この環境に素晴らしく満足して歩いていると、
足の小指付近にふと、固くふくれているものを感じた。私は、何だろうと砂を少しかき分け掘り出してみると、そこには茶色く少し大きめの種のようなものがあった。私は、それを大事そうに拾い上げ、まだ付いている砂を優しく払いのけ、その種のようなものを暫く眺めていたが、何の変わった様子もない。
私は、それを持ち帰ることにし、大切にハンカチに包みズボンのポケットに入れて持ち帰えった。
この地球の大自然と数日間を過ごした私は、皆に別れを告げ都会へ戻った。
私は、海辺で拾った種のことを思い出し、大切にしまっておいた種をハンカチから取り出し色んな角度からそれを眺めて見るが、目立って変わった様子もない。つまらない物を持ち帰ってしまったな、と内心思ったが不思議に愛着を感じさせるものがあった。
どこともなく変わったところもない茶色く少し大きめの種。私の気持ちを興奮させ、何か大きな期待感を持たせてくれるような気がした。私は、それを鉢に植えることにし、丁寧に土をかぶせた。
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