ラブレター第4章 異次元の世界と永遠なる未来

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ラブレター第4章 異次元の世界と永遠なる未来

 私が種の中に吸い込まれて行ったその世界は、今までの外界とは想像を絶するほどに美しく、クリスタルの世界が広がっていた。眩しいほどに明るい虹色の光が天にかかり、各々部屋は透き通ったガラスのようなもので作られ、とても人々の世界では感じることが出来ないであろうほどに美しい。この世界を真似て作ろうとしても、それは到底実現できるわけがない。これこそ神が作られしものであろうか。  私は、辺りを見回していると、驚くほどに美しく大胆に咲き誇っている一輪の花があった。私は、その花の方へ足を向け恐る恐るにも静かにその花に近づいて行った。その花に近づいて行くほどに私の心の中は暖かく包み込まれ不安も恐れも無くなっていった。そして、けなげさと淑やかさと知性とが私の体を暖かく包み込んでいくようであった。  私は、茶色く少し大きめの種の内の世界を見た。これこそが私の探し求めていたものだと確信した。私の心は、もう2度と種の内の世界から出ることはない。永遠に。  そう誓って、花に触れようとした瞬間、朝日がまぶしく私の顔を照らしているのに気づき目を覚ました。だがこれらのことは、夢ではない真実の世界、異次元の世界をまさに見せられたと確信している。  新しい朝が来たようであった。  鉢をふと見ると、そこには信じられないほどに美しく豊かに花が咲いていた。この花は、2度と枯れることはない。私は、こよなくこの花を愛した。  花は、2度と枯れることなく美を私に返した。  私は、この花が健康な次の子孫を育っててくれることを神に祈りつつ見つめながら、この場に留まった。 結婚、この二文字は心の信頼関係と愛と美を一つにすることにある。 
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