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  路地の別れ道。 右はおそらく南の大通りへと繋がり、左は袋小路で、彼らはそこに待ち伏せている。 別れ道の角で、デロスはゆっくりと息を吐き、静かに手の荷物を地面に置くと、そのまま剣の柄に手を置いた。 ここまで近づけば、彼らの潜む場所も意図も、手にとるようにわかった。 数は3、一人は右、一人は上、もう一人は……正面!! デロスは剣を抜き、角を曲がる。閃光のごとき速さで近づき、正面の大柄な男の、肘から下を撥ね飛ばす。剣を抜く間も与えない一閃。 驚いて物陰から飛び出して来た男の剣を、デロスは難なく払い落とし、そのまま強烈な回し蹴りをくらわせ、吹き飛ばした。その男はすぐさま立ち上がると、腕を無くし、真っ青になっている男を連れ、子犬のように路地を走り去っていった。 袋小路の壁際には、縄で縛られ、猿ぐつわをはめられた少女が座りこんでいた。 デロスは血に濡れた剣を起き、その猿ぐつわを取ってやる。必死の形相で呻いていた少女だったが、猿ぐつわがはずれた途端、彼女は叫んだ。
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