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ピッピッピッピッピピピ
ガチャ
朝を告げる無機質な音を力を込めて止める。
「朝か……」
寝癖のついた髪を掻きながら一人呟く。
朝日が差し込む部屋でいっぱいに背伸びをして起き上がる……。
「学校に行く準備するかな」
間のぬけた声をあげながら仕度を始める。
俺の名前は望月陽(モチヅキ ヨウ)。この春、翠川学園に入学したどこにでもいる普通の高校生。背は168㎝髪は黒髪で長さも長くはないが短くもない。頭も中間ぐらいの成績で、取り分け運動が得意なわけでもない。
それに彼女いない歴=年齢という、なんとも残念な道のりを歩んでいる。
「はぁ」
我ながら普通過ぎて泣けてきやがる。
テンションが落ちてきたため、とぼとぼと階段を下りて行きリビングに向かった。
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