122人が本棚に入れています
本棚に追加
時計を確認するとあと少しで昼休みも終わる頃になったので、ふたりで教室に戻ることにした。
「ねぇねぇ望月くん?」
「どうした? 言っとくけど怒ってないから安心して」
「それもそうなんだけど………、
望月くんのこと名前で呼んでいいかな?」
そんなこと聞くまでもないことだよな、もちろん答えは………
「いいに決まってるだろっ!」
本当に?と聞いてくるけど断る理由もないし、正直名前で呼ばれるのは嬉しい。
「だったら私も゙かずは"って名前で呼んで!」
等価交換ってやつですか。
「……かずはさん…」
「フフっ、なんか嬉し!」
名前を呼ぶだけでこんなに喜んでくれるなんて、なんか俺も嬉しいけど………
「一つ聞きたいんだけど、゙かずは"って漢字でどう書くの?」
「うんとね~、漢数字の一に、葉っぱの葉で゙一葉"だよ!」
何となく予想はしてたけど漢字も一緒だったか……
「俺は太陽の゙陽"だからよろしくね」
「うん」
いろいろと不思議そうな顔してるけど、突っ込まれる前に話しをそらしたかった。
そうして俺達は自己紹介を交わして屋上を後にした。
最初のコメントを投稿しよう!