122人が本棚に入れています
本棚に追加
/209ページ
「ふ~っ……終わった終わった」
教室でひとり朱音さんから頼まれた仕事を終えた。
校庭では部活する生徒がみえるが、その中に若葉の姿がある。
「おっ! 跳んでるじゃん!」
背面跳びで、バーを飛び越えるのはキレイだと思うけど、今日はなんか違う……
そのあと数回みたが気になることがあった……。
朱音さんからの頼まれ物を渡しに行こうと廊下に出ると、そこにいたのは……
「姫か……かすばさん!?」
どうしてここにいるんだ? 先に隆也達と帰ったはずなのに……
「まーだ姫川さん"って呼ぼうとしたな!」
「驚いたもんで」
いないと思っていた人がいたら誰だって驚くよ。
「まぁいっか、名前で呼んでくれたし。
それよりさぁ……よかったら一緒に帰ってくれませんか?」
「いいよ」
「えっ!?」
俺の早い返答に驚いているみたいだけど、そんな改まって言うことじゃないのに。
謙虚だよまったく……
最初のコメントを投稿しよう!